映画レビュー『歩いても 歩いても』

 前回『マイ・インターン』をなろう系小説と評して色んな方面にケンカを売っていったので、今回も勘違い視点から批評して敵を増やしていきたいと思います。

 皆さんは映画ジャンルのホラー、サスペンス、ミステリーについて正しい定義をご存知でしょうか?何となく怖いやつ、不安になるやつ、謎なやつ、と漠然な印象を持っている人も多いと思いますが、それで正しいです。

ホラーは語源の「恐怖心」から作り出されたジャンルで、見ている人を恐怖させる目的で作る作品、または見る人が怖がって楽しむためのもの。ゴアやスプラッタ描写でスカっとした爽快感を得る目的もあります。

サスペンスは「宙づり」という語源から、足元のおぼつかない不安定さを観客に与え、それ自体を楽しむこともあれば、安定したオチに繋げてカタルシスを覚えるためにも使われます。

ミステリはそのまま「謎」ですね。推理ものの謎解きから、シチュエーションホラー、心理サスペンスなど案外色んなものに当てはまります。

どれも共通して言えることは、その真逆に当たるものをオチに持ち込んでカタルシスを作り出したり、徹底して描写しつづけることで満足感を与えることが脚本にとっての要と言えるでしょう。

 では、現実に起こりえる恐怖や不安、謎というものはどうだろうか。どれもスカっとした解決がなされることは稀で、かと言って娯楽になるほど徹底されることもない。

「事実は小説よりも奇なり」とはよく言われるが、むしろダラダラと見え隠れするばかりで、しこりの様に残り続けストレスになるばかりなのがほとんどではなかろうか。

 

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『歩いても 歩いても』(洋題:Still walking) 2008年

監督:是枝裕和

主演:阿部寛樹木希林

 

監督は『誰も知らない』で一躍知名度を広げた是枝裕和監督。

徹底したリアリティと登場人物を満遍なく描写するスタイルが特徴的で、邦画らしい邦画を撮る監督だ。

正直なところ、若いころは地味でぱっとしない邦画をあまり好きではなかったが、この作品によって価値観を変えられたと言っても過言ではない。いや過言か。

名優の樹木希林を迎えて、たった一つの家族が小さな家の中で繰り広げる日常劇。まさに鬼気迫る演技を見せた彼女が、もうこの世に存在しないことが非常に惜しまれる。

 

 本作のあらすじはこんな感じ。

15年前に亡くなった兄の命日、夏の日。次男である横山良多(阿部寛)は妻と、その連れ子の3人で実家に帰省する。

盆を控えて実家には両親や姉家族も賑やかに集うが、みんなどこかギスギスとしている。

これだけ。ハッキリと言ってしまうが、大きな謎が解決したり、明確なハッピーエンドが待っているわけではない。

それでいて、一人また一人と殺害されたり宇宙人が襲ってきたりもしない。*1

しかしながら、本作の恐ろしさを指摘するレビューは少なくない。それほどじっとりと湿度を持って迫ってくる恐ろしさが、本作にはある。

親の願い、子の望み、醜いまでの家族愛。美しき残酷な現実。

 

 筆者は末っ子の長男であり、跡取りである。父も祖父も曽祖父も同じような職種を生業とし、設立された法人を継承している身だ。

男ながらに蝶よ花よと育てられてきた自覚はあり、その代償として親の望むように生きることを半ば強制されてもきた。

世間一般的には世襲を批判する向きもあるだろう。誰だって無能に権力を与えたくはない。しかし自らの志を、血を分けた子供に引き継いでほしい、というのも無視できない親心と言えよう。

そして一度親から託されれば、全霊を注がざるを得なくなるというのが子供というものだとも思う。

本来、夢だの野望だのを口にするからには自身一代、本人のみで完遂する覚悟を持ってしかるべきもの。

子に託せばいいなどとは沙汰の限り。それは最初から己の器量に余る夢であったのだと省みるべきでしょう。

沙村広明無限の住人』より

 

本作は 親と子の「絆」を描いた作品であると言えよう。しかし「絆」とは本来、家畜を繋いでおく手綱のことを指す。

切っても切れない、特殊な関係性。親子は一世、夫婦は二世の深い関係性を持つと言われるが、なるほどその深さがうかがい知れる言葉だと思う。

はじめてこの映画を見た時には、作品の持つリアルさとテーマの残酷さから震えた記憶がある。『刑務所の中』にも同様の感想を持ったが、身近である点という意味では本作の方が格段に上であろう。

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 とにかく怖いカーチャン。母親はいくつになっても怖い存在なのだ。

 

 樹木希林が演じる母親は、どこにでもいる専業主婦だと言えるだろう。

開業医である夫を支え、たまにしか顔を見せない子供に愚痴を言い、孫を可愛がる。そして亡くした息子をいつまでも、いつまでも惜しむのだ。

考えてもみてほしい。長年連れ添った夫へ「弁明できないことを分かっていながら」呪いの言葉を吐き続け、立派に成長した次男へ難癖をつけては「故人である長男と比較する」のだ。

これはある意味で妻であり母である横山とし子という女性の復讐物語だ。何十年にも積み重なった怨みが愚痴の中に込められている。これほどじめじめした恐怖感を、Jホラーと呼ばずして何と呼ぶのか。

 そして身近にいながら、いつまでも変わらず妻で、母親であったはずの人間が、目の前で認知症のような症状でも見せようものなら。何か大切なものが壊れてしまった喪失感を覚えないだろうか。

 作中でとし子はしょっちゅう愚痴をまき散らす。それこそ毒を吐くように、憚ることなく。こういった行動は、典型的な被害者アピールだ。自分の不遇さを分かってほしくて、肯定してほしくて、止められない。そしてそれが余計に周囲との軋轢を生む。

ただそこに、一抹の希望があるとも言えるだろう。理不尽な怒りは、家族だからこそぶつけられるのだ。赤の他人にまで同じことを求める人はいない。相手をある程度まともな、反応してくれる人間だと認めているからこその行動なのだ。

 

 私はこの作品を、初めて見た時からホラー映画だと定義している。

私たちが普通に生活しているこの世界にも、あなたの知らない闇が潜んでいる。都市伝説の常套句であろう。

姉を演じたYOUも、実に無責任で迷惑な存在として機能している。そしてそんな姉もまた、人知れず子供を虐待し、死に至らしめているのかもしれないのだ。(是枝裕和監督『誰も知らない』でYOUは育児放棄をした母を演じている)

 非常に狭くニッチな世界を、広い視点で描く監督の手腕。これぞ映画と言えないだろうか。まだまだ邦画も捨てたものではないですね。(唐突な身内擁護)

映画レビュー『マイ・インターン』

 学生時代は学業をサボってでも映画を見ていたにも関わらず、映画に関係する仕事についてからは義務感のせいか、はたまた視点が変わってしまったのか、映画を見る本数がめっきりと減ってしまった。むしろ昔観た作品を見返して「やっぱり面白いな」などと懐古することのほうが中心となっているあたり、もう若くないのかもしれないと焦りを覚えることもしばしば。

 ただ流行に後れているという焦燥感はない。映画に関するハード面やインフラは大きく進化しつづけているが、特定の効果を狙った演出などのソフト面はセオリーに大きな変化は見られず、こと脚本に関しては古典の重要性に気づく人も増え、より盤石さを増しているとさえ感じる。

 

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 マイ・インターン (原題:The Intern) 2015年

監督:ナンシー・マイヤーズ

主演:ロバート・デ・ニーロアン・ハサウェイ

 

 監督は『ハートオブウーマン』を撮った監督です。メル・ギブソンが突然女性の心を読めるようになってしまい「こんなに理解してもらえるなんて!素敵!」ってなるコメディ映画。

特殊能力を持った主人公がハーレムを作るなんて、なろう系小説みたいですね。この記事で紹介したい映画も割とそんな作品です。

 

 『マイ・インターン』のあらすじはこんな感じ。

妻を亡くし仕事も退職していた70歳のベン(デニーロ)は、退屈な毎日を変えるため新進気鋭のファッション通販会社にシニア・インターンとしてエントリーする。

この制度は公共事業的な側面を持っているため、企業側もその戦力には大して期待をしておらず、また雇われる側も今どきの企業体質になかなかついていけない人ばかり。

しかしベンは持ち前の洞察力と地頭の良さから、不慣れな環境でも仕事人としての存在感をバリバリ発揮していく。

一方で女社長のジュールズ(ハサウェイ)は、自宅の台所から始めたビジネスを見事に成功させた才能を持つものの、夫と娘が待つ家庭や、社長業と自分の望む働き方とのズレを感じている。

そんな二人がコンビを組んで、人生と会社の立て直しを図るというかなんかいい感じに展開していく、有体に言えば働く女の人が好きそうな映画ですよねって感じ。

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デキる社長はチャリで移動する。(ただし秘書は後ろを走る)

 

 ところでマイ・インターンって邦題にすごく違和感があるんだけどどう思います?(恒例の邦題ディスり)

インターンシップは制度の名前であるものの、その制度を利用して入社した社員のことを「彼はインターンだ」と呼ぶことに不思議はありません。

ただし「彼は私のインターンだ」と呼ぶのは違和感バリバリです。

映画の内容的にベンは社長の専属となるため、内容を反映させたタイトルになっていることは理解できるのですが、原題(The Intern)が違和感なくそれをしているのに対し、邦題があまりにも雑な印象を受けます。

徒弟制度で働く若い人を「あいつは徒弟だ」と呼ぶことに違和感はありませんが、親方が「あいつは俺の徒弟だ」と呼ぶのはちょっと変ですよね。

素直に「あいつは俺の弟子だ」と呼ぶのが一般的な気がします。

こんなことはどうでもいいですか。そうですね。

 

 この映画の面白い特徴として「働く女性」と「オタク男性」という、普通なら相反する属性と言うか、何なら後者が最も敬遠しそうな存在に向けて作られていそうな作品であるにも関わらず、どちらも留飲を下げられる構造になっていることです。

一般的な女性向け作品ですと「完璧っぽい彼氏に振られて落ち込んだりもしたけれど、実は最低野郎だったし、身近に目立たないイケメン見つけたわ。私ハッピーやで」みたいな作品だとか「男に虐げられてきたけど見返してやったで、私って最強ね」みたいな安直なものが多い。

前者の少女漫画的な展開って、オタク男性からするとステレオタイプな悪役イケメンにも、内面とかセンスとかで勝負できる掘り出し物にもなれなくてイライラするだけだし

後者に至っては、ただただ男性が悪役として描かれるだけで、おまけに女性のほうは勝利するに足る明確な強さとか才能みたいなものが抜け落ちているパターンが多い。

敵はいつもナチスソ連で、主人公のアメリカ人には絶対に弾が当たらない、みたいな。

 この作品は飽くまでも男性側のベンを中心にストーリーが展開するし、何なら70歳の爺様に見ている男性が劣等感を覚えることもない。

そして女性からも老紳士に対してセクシャルな危機を感じず、父親のような安心感さえ覚えてしまうのだ。

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デキる秘書は一歩後ろを歩く。(ただしアングルは中心になる)

 

 さらにさらに、このベンという男は非常に優秀なのである。

インターン制度のエントリーには自己紹介の動画を撮影し、youtubeにアップロードするという敷居があったが、勉強熱心なベン(70歳)はあっさりとやり遂げてしまう。

同僚の若い男性社員には恋のアドバイスをし、女社長には企業戦士としてのアドバイスをし、常にデキる男をアッピールしつづけていく。

それを鼻にかけることもなく、ヒステリックに泣き出した女性にはそっとハンカチを差し出す余裕も。なんだこいつ完璧超人か?

50年という人生の半分以上を企業に捧げた戦士は、経験値がまるで違うのだ。そう、これは高度経済成長期を支えた老害が、現代のベンチャー企業異世界転生したなろう系小説といって差し支えない。むしろそうとしか思えない。みんなもハンカチを持ち歩こう!

 

 今どきステレオタイプなヒキオタニートがどの程度生息しているのか分からないが、そんな人にも珍しくオススメできる女性向け映画である。

ニューヨークの華やかなアパレル業界なんて、妖精の出てくるファンタジー世界とほとんど変わらないし。

 

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またオレ何かやっちゃいました?

Dota Underlords覚書

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Valveが発表したAuto Chessのスタンドアロン版、Underlordsである。

Dota2のシーズンパス購入者を対象に先行配布されていることをご存知だろうか。

ご存知である前提で話を進める。

 

今作はスマホ版とのクロスプラットフォームが可能であるだけでなく

ランクマッチやUIの最適化、試合の大まかな流れなどが大胆に改修されている。

個人的に気になった変更点の解説をしてみたい。

 

・試合時間の短縮

恐らくだが、移動しながらもプレイできるスマホ版やライトユーザーの存在を考えて

試合全体、つまりラウンド間のユニット購入時間は短縮されている。

それだけ思考時間が短くなったと言えるが、後述するUIや仕様の変化でそれほど気にはならない。

むしろ試合数をこなして徐々にランクを上げていくゲーム性のため、時短は単純に嬉しい。

 

・倉庫の仕様変更

ラウンドが開始された試合中であっても、倉庫内のユニットはころころ並べ替えできる。これは視認しやすくて非常に便利だ。

なおかつ、試合中にユニットを購入し、それが盤面に出ているユニットと合成可能であった場合、ユニット合成は予約されて、ラウンド終了時に自動で強化される。*1

これは驚異的な仕様変更と言える。スマホ版でわちゃわちゃした操作が難しいという配慮もあるのだろう。

そして倉庫の管理がしやすくなったお陰で、試合間の時間短縮が苦にならないというわけだ。

 

・アイテムの仕様変更

これは一長一短だろうか。ラウンド1~3、およびラウンド10から5刻みで行われるモンスター戦において

これまでは倒したモンスターが直接アイテムをドロップしていた。

これを今作では「モンスター戦のラウンド勝利時、ランダムで表示されるアイテム3個のうち1個を選択して取得」となった。*2

選択可能なのは嬉しいが、1ラウンドに1個しか取得できない。

アイテムの効果も置き換わったものが多く、また新規に追加されたものもある。

それだけ1個ごとの重要度が増したというべきだが、有用なアイテムが複数同時ドロップしたり、良いアイテムを合成できたときの喜びは失われた。

 

そして「ユニットが装備可能なアイテムは1個のみ、着脱は自由」という仕様も。

たとえば強固な防御ユニットを複数抱え、火力ユニットは少数精鋭といった構成の場合

エース級のユニットに火力アイテムを集中させるといった選択が理想だったが

 

今作の仕様ではせいぜい、上位互換のアイテムが出たら置き換える程度しか介入できない。

ライトユーザー向けといえば聞こえはいいが、やはりこれもスマホ版への配慮だろう。

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画面右側の3タブ目がアイテム管理画面。マウスのドラッグ&ドロップで着脱が容易に行える。

別タブを開いてる場合でも、誰にも装着していないアイテムがあれば通知が出る。

 

シナジーの変更点

シナジーも大きく変更がなされている。(ちなみに今作ではアライアンスと呼称されている)

ゲーム内でシーズン情報を見ればすべてのデータは確認できるため、細かい点は別の機会にするとして、特筆すべき箇所だけピックアップしておこう。

恐らく本家オートチェスのプレイ経験者が最も驚くのはドルイドではなかろうか。*3

 

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これもスマホ版への配慮か、素早い操作が要求されるドルイド運用への対抗策だろう。

ドルイドを2体盤面に出してラウンドを開始した場合、★の少ないドルイド戦闘中のみレベルアップする。

ラウンドが終了して準備時間になれば、本来のレベルに戻るのである。

これでエンチャントレス2体を3Gで売却する錬金手段はなくなったし、もちろん4体集めるだけで★3にできるという優位性も失った。

エルフ構成の前衛としてトレントプロフェットを2体出しているような場合は、★が低いほう、あるいは同じであれば毎回ランダムにレベルアップすることになる。

ちなみに★3と★2にしてしまえば、毎回どちらも★3である。その点だけは多少の節約になるか。

ただしビースト狙いのロンドル単体運用などは難しい。これまでは★1のドルイド3種を倉庫に保管しておき、ロンドルが★3になれば用済みとばかりに売却していたが

★3ロンドルの単体運用は困難になってしまった。大人しくエンチャントレスと一緒に運用しよう。*4

 

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お次はウォーロック。こちらは3/6シナジーから2/4/6シナジーへ変更。

悪霊使い(5G)が削除された代わりにウォーロック(1G)が追加されたため、序盤から容易に発動できるシナジーに。

メイジとの親和性も格段に向上した。

 

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変わり種としてデッドアイ。これはちょっとすごい。

これまで何度「そうじゃないだろ」と呟いただろうか。

ラウンドが開始されてしまうと、プレイヤーはユニットの戦闘に関して一切の介入はできないのがオートチェスである。

故に配置やアイテム装備に頭を悩ませ、ラウンド中は天に祈る思いでユニットの動きを見守る他ないのだが、このシナジーでは弱った敵からフォーカスを行うことができる。

戦闘において、ランチェスターの法則、すなわち数の暴力は大正義である。

瀕死のユニットにトドメをさせずに負けたラウンドがいくつあるだろうか。みなさんも胸に手を当てて思い出していただきたい。

 

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ハンターも大きく仕様変更がなされた。攻撃力上昇と必中攻撃だったものが、3回攻撃へ。

200%ダメージアップと考えれば、アサシンシナジーに近いものと言える。

というか、マナの上昇量が格段に上がっている。ふざけるな。

これ以上タイドハンターを野放しにするんじゃない・・・。強すぎるよ・・・。

 

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番外編

原始ってなんだ・・・。エレメンタルシナジーである。

近接攻撃された場合、30%で相手を4秒スタンなのか

攻撃を受けた場合、隣接するユニットを30%で4秒スタンなのか判断が難しい。

恐らくこれまで通りである前者の効果のはずなのだが、後者だとすると恐ろしい。

敵に囲まれたタイニィこと岩エレが、どこからともなく飛んできた矢を受けて、周りのユニットは全員スタンする。

近接攻撃の相手にしか効果がないため、序盤ほど強いという評価が覆る可能性がある。

 

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ナイトシナジーは微妙なマイナーチェンジが行われ、運要素が薄まった。

これはラウンド開始時の配置依存なのか、ナイトユニットが移動することによってオンオフが行われるのか未検証である。

普通に運用する場合は問題なく1列目や2列目に隣接させるため、メリットしか感じないが

ドラゴンナイトを後列に単独配置した場合、その恩恵が受けられなくなるシチュエーションはあるだろう。

何気に3/6から2/4/6に戻されているのも見逃せない点だ。

ナイト3+火力シナジーの構成では、ナイトを2に減らして火力を増強したり、ナイトを4にして安定度を高めたりできる。

不死騎士(アバドン)をシナジー目的で採用していたハンターやトロルなどは恩恵を受けそう。

 

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最後は今作で追加された血族シナジー。何気にオーガマジャイも復活している。

これまでのオートチェスではユニットが欠けることでプラスに働くことは一切なかったが、これは大きな変更点と言える。

前衛を受け持つオーガマギが倒れたのち、後衛のウォーロックが強化されるパターンや

アサシンやAoEなどで後衛のウォーロックが死亡しても、オーガマギが奮起するパターンが見られるように。

特に後者の火力上昇は目を見張るものがある。

今作はドワーフがデッドアイに置き換わっているし、オーガ、神、プリーストも存在しないため、1ユニットで発動するシナジーはまだ実装されていない。*5

 

改めて別の機会で紹介するが、同様にユニットが死亡することで効果を発動するアイテムも存在する。

新たに覚えることが増えるのは良いことだが、あまり本来のゲーム性とかけ離れるのも考え物だ。

 

長くなったので今回はこのへんで。翻訳が曖昧なところがあったり、まだまだ細かい仕様も把握しきれていない。

BOT戦もあるし、フレンドとPTを組んでランクマッチも行えるし、全体的にはかなり快適にプレイできている。

本家オートチェスにはModならではの、ユーザーと距離が近い感じがあるが、果たしてValveはどこまで今作を大事にしてくれるだろうか。

*1:仮にタスク★1を盤上に出して試合中だとしても、タスク★1を2体購入すれば、倉庫からタスク2体は消滅。ラウンド終了時に盤上のタスクは★2になっている。

*2:なお、敗北時は3個のうち2個は取得不可、つまり選択権を失う。

*3:ところでModが本家とか元祖って呼ぶのなんか違和感あるね。

*4:ただしエンチャントレスのユニット性能も引き上げられている。はず。

*5:勿論デーモンとデーモンハンターは例外である。

器用貧乏エレメンタル構成

ぼくがかんがえたさいきょうのおーとちぇす

エルフ6アサシン3ハンター3を思いついた時、自分は天才かと思ったけど

既に中国で定番になっていると知り、テンプラアサシンとドルイドの取り合いに絶望したのです。*1

今度のはまだどこでも見てないし、よほどメイジばっかり集中してない限りガチャ負けしなさそう。

何より5コス不要、4コス必須じゃない、★2で完成ってのはデカい。

なのに負けない。なんでだろうね。不思議だね。

 

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6回試した結果がこちら。8位を引いてるのは、8人中メイジ狙いが4人、ウォリアー狙いが3人とアホみたいなマッチングを受けたため。

無理なレベル上げをせずヘルスで耐えて利子を貰えばもう少しマシだったと思う。

あと8位の前にランクが下がってるのはオーク4ハンター6を実験してボコボコにされたため。

ハンターむずすぎ。

 

  • 岩のエレメンタルを信仰するのです。

1ラウンド目に出たら買う。それだけなのです。

トップランカーのメタではかなり評価の高いユニットだけど、パッチ後は少し評価が落ちたのか、ピックされる率が減った。*2

エレメンタルシナジー「不思議なエレメンタル」

2種類のエレメンタルを配置:味方のエレメンタルユニットが近接攻撃を受けた際、30%の確率で攻撃者を4秒間石化。

4種類のエレメンタルを配置:味方全員が近接攻撃を受けた際、30%の確率で攻撃者を4秒間石化。 

 アホみたいに強い。

 クンカのスタン時間とメデューサの石化時間が短縮nerfを受けたことを考えると、異例の拘束時間と言える。

序盤はユニット数が少ない上に近接攻撃ユニットが多いので、容易に発動させられるし

終盤は岩エレをしっかり強化しておけば生存時間が伸びてしっかり石化させられる。

 

  • 先行レベリングからのガチャ戦術との相性の良さ

セオリーではラウンド17で2回Expを購入してLv7にするのが正しい。

序盤で作った★2ユニットでしっかり耐えて、溜まったお金の利子を回収するべきだからだ。

ただ岩エレを起点とした★2戦術は連勝を狙いやすく、先行レベリングと相性が良い。

岩エレ★2とあともう1匹★2を作ればLv5~6でほぼ敵はいない。

岩エレ+ウォリアー1、2匹

ここに雷エレ、影デーモン、リッチ、不死の射手らへんを適当に配置するだけ。

岩エレの耐久度とAoEダメージ、あるいはアンデッドやビースト効果で敵は溶ける。

レベルアップによる恩恵も大きく、ウォリアーの拾いやすさは言うに及ばず

影のデーモンを追加するか、メイジシナジーがつけば鬼に金棒だ。

タスカー、ライカン、ベノマンでビーストシナジーも狙っていこう。

この戦術で一気にLv8まで突っ走れる。

 

  • Lv8、Lv9の最終形

前衛は岩エレを固定、タスカー、ライカン、クンカのどれか2匹でウォリアー発動

中衛を雷エレ、影デーモン、リッチで固めておき

後衛にリーライ固定、あとはネクロかベノマンサーか不死の射手を入れるだけ。

クンカとネクロがいなくても問題ない構成なので、Lv8で3コス以下の★2だけでもすごく強い。

エレ2、ウォリ3、ビースト2、メイジ3、アンデッド2が発動する。

 

Lv9ではタスカーと不死の射手を売り払うことで

クンカのCCを手に入れつつ、ネクロでウォーロック3も発動する。

 

Lv10にはしなくてもいい。というか金が足りない。

それでも岩エレ★3であと全部★2でも普通に1位が狙える。

ナイトとか硬いのがウザかったら謎エレを雑にぶち込むだけで大抵何とかなる。

 

  • とにかくリッチが強い

不死の魔女リッチ(2gold)(アンデッド/メイジ)

スキル「フロストアーマー」:1体の味方にフロストアーマーを付与し、アーマーを増加。半径4マスの敵に持続ダメージを与える。フロストアーマーを攻撃した敵は攻撃速度低下。

リーライ効果でラウンド開始後すぐに発動するのが嬉しい。

前衛に即ついたりすると、笑いが止まらなくなる。

前衛が全滅した後でも、中衛に付与されていればAoEを受けた残党を処理できるし

ダズルで生き延びている死にぞこないを処理できるのも嬉しい。

 

  • 高火力の両天秤も行える

麻雀においても、綺麗なシャンテンというのは受けが広く、かつどれが来ても嬉しい牌姿のことを言う。

オートチェスでも屈指の高火力シナジーであるアサシン6とメイジ6を序盤から狙いつつ、無理そうなら器用貧乏スタイルに切り替えればいい。

この精神的な安心感はデカい。

 

岩エレを買い集めつつ、メカゴブに前衛をやらせながら水エレを引けば

もうそのままアサシン6までいけてしまう。

中盤~終盤のメカゴブ前衛は頼りないが、岩エレとトレントなら十分にその役目を担える。

 

同様に岩エレ+ウォリアー前衛から雷エレを引いて、メイジ6に行くもよし

不死の射手とビーストマスターでハンターに向かうルートもある。

 

序盤はとにかく1コスの★2がいくつできるかで勝負が決まると言っていい。

現状では1コスのユニットは12種類存在するので

賞金稼ぎ、クロックワーク、ティンカー、アックス、タスカー、不死の射手

岩エレを含めて7種も受けがあるというのはデカい。

 

この器用貧乏構成はアップデート直後のエアーポケット的な存在に違いない・・・。

今のうちにビショップ帯を安定させて、ちょっと負けたくらいではナイトに戻らないくらいには上げておきたい。

*1:あと倉庫の処理がめんどくさい。ドルイド管理ダルすぎ。

*2:

スヴェンさんがウォリアーだし、他のウォリアーへ評価が分散したことが大きいかもしれない。

後はオーガマジの削除によってメイジの前衛安定度が下がったため、メイジにピックされづらくなったかな。

アサシンは相変わらずメカゴブ派生からドルイド盾がド安定だし、今人気のナイトには不要のユニットだからだろうか。

オートチェス覚書

もしあなたが数学を単純なものだと思えないのなら、それは単に人生がどれほど複雑であるか理解していないからに過ぎない。

                     ―ジョン・フォン・ノイマン

 まーたオートチェスの話題かよ。だってオートチェスしかしてないもん。

全体の流れが分かってきたので、序盤に混乱しないための覚書をしておきます。

何回か試合してポーンにはなったけど、ナイトまでいけない人とか

ラウンド30以降で上位に残れない人向けの生存戦略にもなると思います。

 

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なんてこった。わたしのおーとちぇすはおわってしまった。

 

オートチェスはシナジーを無視して単体で強い駒を並べて、進化させていっても戦えちゃうゲームだけど、盤面も倉庫もぐちゃぐちゃになるし、頭も混乱するので

終盤まで見据えるならシナジーをつけつつ買う駒と買わない駒をハッキリさせたほうがいいです。

麻雀で言うと浮いているヤオチュウ牌を切っていき、タンヤオとかピンフを目指す過程に似ています。

火力シナジーを優先させると序盤中盤に連敗することがあるので、初心者向きではないかな。

手役ありきで牌効率を無視した挙句、和了り逃しや放銃に近いものがあります。

前回の記事でも書いたけど、最初に目指すのはゴブメカかウォリアーが分かりやすくて強いです。

いつもどちらかのシナジーを発動させれるわけではないし、競争相手がいる可能性もあるので

以下の5パターンくらいを頭にいれておいてください。

ゴブメカ → クロックワーク、ティンバーソー、ティンカー、ゴブリン賞金稼ぎ

ウォリアー → アックス、岩のエレメンタル、タスカー、マルス、ジャガノ、スラーダー

ナイト → コウモリ騎士、ルナ、デーモンナイト

エルフ → アンチメイジ、ルナ、フリオン、ミラーナ

シナジー無視 → オーガマジ、マルス、あと適当な2Gか★2の近接

 

上の5パターンを選択してレベルが4か5になったら、いよいよ攻撃シナジーをつけつつ最終的な構成を考えながら駒を購入していきます。

麻雀で言えば手牌にドラが入ってきたり、三色や一通などの手役を目指し始める一番楽しい時間です。

まだ防御系シナジーが発動していなくとも、今からの過程で発動させながら火力も増強できます。

ゴブメカの場合

ゴブリン賞金稼ぎがいるのなら、前衛のゴブリンを進化させながらアサシンが分かりやすい。

ティンバーソーがいないなら買い足しておくのを忘れずに。

単純に火力の高い雷のエレメンタルや影のデーモンあたりを買いつつ、メイジやゴブ6メカ4を見据えるのもいいでしょう。

もちろん近接アタッカーを足しながら進化させ、ビースト、オーク、ウォリアーでもいいです。

ウォリアーの場合

タスカーがいる場合は是非ライカンをいれておきましょう。ビーストが発動します。

イカンはヒューマン種族でもあるので、範囲スタンが優秀なクンカを足すとヒューマンシナジーも発動します。

アックスがいる場合はジャガノも優先的に。範囲火力で単純に強いだけでなく、挑発を使うアックスのHPが増えて一石二鳥です。

こちらも同様に雷エレや影デーモンで後衛火力をいれてもいいです。エレメンタルシナジーによって岩エレの生存能力が上がるのも大きいです。

ナイトの場合

ナイトは序盤の防御力が大したことないくせに、火力シナジーも即時展開できない場合が多いです。

コウモリ騎士がなんちゃってタンクで2列目推奨の遠隔ユニットなことも相まって、レベル3時点で発動させるような防御シナジーではありません。

 本格的にナイトを目指すのならオムニナイトと不死の騎士王を購入して入れ替えましょう。

レベル6あたりでやっとナイト3+火力枠3となり、他の強シナジーに追い付く形になります。

それまではシナジーを無視した強火力ユニットを入れておいてもいいです。

 とにかく耐えて耐えて最終的に味方が残っていれば勝ちです。

エルフの場合 

エルフは逆にナイトと違って回避で耐える形になります。

最初の3シナジーでは回避力が心もとないため、近接エルフ種族をサポートするだけのシナジーだと思ったほうがよいでしょう。*1

エルフのタンクとはドルイドであり、ドルイドはエルフのタンクです。

早めにフリオンやトレントの護り手を★2、★3としていくことが生存時間に大きく貢献します。

また火力枠はこの時点でアサシンorハンターorビーストに固定してしまってよいでしょう。

ドルイドは先行して★2を作って相手を★の力でボコれる人気シナジーのため、競争力は高いです。おまけに倉庫の運用や利子収入の管理もややシビアかもしれません。

ただしエンチャントレス★2が倉庫にいる状態で、ショップにエンチャントレスが並んだ場合は即購入して★2を売却しましょう。

ドルイドは2体で進化できますが、★2は3Gで売れるため1Gプラスになるためです。

これはゲーム内で戦闘終了後の収入を除いた唯一の金策です。

どうせ★3エンチャントレスなんて使う機会なんかありません。彼女は風俗街に売り飛ばしてあげましょう。*2

シナジー無視の場合(メイジ)

1ラウンド目にゴブメカもオークウォリアーもいない?ヤケになって慣れないナイトやエルフに行って序盤からボコられるのも嫌だ?

それならマルスかオーガマギをとりあえず買っておいて、雷のエレメンタルで復讐しよう!*3

防御シナジーなんていらんかったんや。先に相手を全滅させればよかろうなのだ。

マルスは特殊な神シナジーによって、とんでもなくメイジと相性が良いです。

またオーガマジはメイジクラスの中で唯一タンクになれるユニットです。

防御シナジーを持たないメイジ構成が目指すべき前衛はこのどちらかになります。

オーガマジは一人で種族シナジーが発動してしまうため、マルスと共存できません。

また、岩のエレメンタルも雷エレがスタメンから動かないことを考えると、マルスと共存不可です。

マルスと相性が良いのはメカ2体*4、あるいはオークとビーストのどちらか1体だけです。

イカンはヒューマン属性を持っているので注意が必要です。(同様にクンカも入ることはほぼ無い)

ガチガチのメイジ構成が序盤に目指すべき指標はこちら。

1.雷エレを手に入れる。

2.前衛を強化しつつ、さっさとメイジ3でシナジーを発動。

3.リーライは天使。

4.とにかく雷エレを手に入れる。*5

 

メイジは人気職なので、周りの状況次第ではウォリアー移行も視野にいれましょう。

そこからビーストに派生したり、臨機応変に立ち回るのも醍醐味のひとつです。

 

  • 最終構成のパターン

例によって前回の記事にも書いたが、一応おさらい。レベル8~9らへんでの完成図です。

発動シナジーのパターンだけ列挙するが、ユニット詳細はガチャ運もあるので各自調べよう!

ゴブメカの場合

ゴブリン3、メカ2、アサシン6 とにかく防御力にしても火力にしても★の進化が重要。

ゴブリン6、メカ4、+火力 欲しいユニットがピンポイントなのでガチャ運が大事。

ウォリアーの場合

ウォリアー6、ビースト4、オーク2、ヒューマン2 全員でボコるんだ。暴力こそ正義。

ウォリアー9、オーク2、ビースト2、ヒューマン2 全員でボコるんだ。暴力こそ正義。

ウォリアー3、メイジ3、エレメンタル2、ヒューマン2 脳筋度数低め。ウォリ6にしたい。

ナイトの場合

ナイト3、トロル4、アンデッド2、シャーマン2 トロルの戦将だけが頼りだ。斧を投げろ!

ナイト3、ハンター6、アンデッド2、ドワーフ1 古き良き中世の世界へようこそ。

ナイト3、ハンター6、アンデッド2、ナーガ2 メデューサ+タイドハンターは最強。

ナイト6、メイジ3、ヒューマン4 魔法ファンタジーの世界へようこそ。

ナイト3、ドラゴン3、メイジ3、ヒューマン4 ドラゴンナイト★2を2体いれてクソゲーにしよう。

エルフの場合

エルフ6、アサシン3、ハンター3 全部避ければそのうち勝ちます。

エルフ3、アサシン6+α 全部倒せばもちろん勝ちます。

エルフ3、ハンター6、ナーガ2 全部倒せばもちろん勝ちますね?

エルフ3、ビースト4、ウォリアー3 召喚生物で数の暴力。怖い。

シナジー無視の場合

神1、ウォリアー3、メイジ3 勝利までもう少しです。

神2、メイジ3+α おめでとうございます、あなたの勝利です。*6

 

  • まとめ

最初に目指す防御シナジーと次に目指す火力シナジーのまとめ

ゴブメカ → アサシンorメイジorビースト

オクウォリ → ビーストorメイジ

ナイト → トロルorハンターorアンデッド

エルフ → アサシンorハンターorビースト

シナジー無視 → メイジorビーストorオクウォリに移行

 

  • さいごに

上記シナジー群には入ってないけども、間に挟んで強いユニットや組み合わせると強いシナジーはたくさんあります。

また、上記構成に限らず臨機応変シナジーを変化させ、使い分ける上級者の人もいます。

メイジやウォーロックが発動しなくとも、序盤に雷エレや影のデーモンは分かりやすく強いし

いわゆるCC、クンカ等のスタンや範囲スタンはこのゲームの肝と言ってよいと思います。

麻雀にも同じことが言えますが、強い人が何を考えながらプレイしているかを一緒に考えながら動画を見ることも上達への近道です。

1プレイ40分近くあって観戦だけでも疲れるけれど、一人で行う闇雲なプレイよりも得られるものは大きいと思います。

最近で参考になったなーと思った動画はこちら。

www.youtube.com

 

こういった覚書を作っておくと、ある程度自分のスタイルを固定化してしまうことで、脳のリソースを有効活用できると感じます。

格闘ゲームFPSとはまた違った、閃きとも呼べる瞬間的なプレイにも繋がると思います。

誰かの閃きの一助になることを願います。ここまで読んで偉いね!お疲れ!

*1:とくにフェアドラは不要。こいつは神メイジかドラゴン3のためだけに存在するといっても過言ではない

*2:ビースト4構成を目指すなら一時的に入る可能性はありますが・・・戦闘勝利時に跳ねる彼女はとても可愛いです

*3:雷エレがいなければそっとゲームの電源をお切りください

*4:ティンカーのスキルは魔法ダメージなので・・・すごいよ!

*5:雷エレは複数投入してもよいでの、とにかく必須なのだ

*6:間違えてメイジ6って書いてたので修正

オートチェスしかしてない

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連休中はオートチェスしかしてない。誕生日を迎えて新元号に変わったが、オートチェスしかしてない。

「麻雀みたいで面白いよ」って言われて「じゃあ麻雀やるわ」って返しつつも、無料だし1回くらい・・・と思ったのが悪かったのでしょうね。

APEXの楽しさにも陰りが見えてきたというか、連休なのもあってTSに人がこなくなったのもあって

「何しよっかなー映画でも見ようかなー」から「PLAY DOTA AUTO CHESS」に変わってしまった。

chomosh.hatenablog.com

この中毒性は上記リンクの通りである。

正直「麻雀っぽい」とは言われつつもそこまででもなくね?と思っているし

「30~40分で終わるお手軽さ」もぶっちゃけお手軽感はあまりないし(途中トイレ行けないの辛い)

むしろマッチングした瞬間キャンセルする訳の分からない嫌がらせしてくる奴らや

iPod nanoでプレイしてるのかってくらい、ロードが激遅い奴らのせいでサクサク感はまるでない。

ただ、ランダムで選ばれた5体のキャラ達に「お、ティンバーソーだ!」とか

ドルイド出すぎだろ・・・」とか一喜一憂する瞬間はたまらないし

硬い前衛キャラを前に配置し、シナジーで耐久力をあげ、より長くDPSを稼げるようにとか考えてると

「時間制限が厳しくて、コスト運用がシビアで、タレットの強化システムが独特なタワーディフェンス」って感じが凄くする。

麻雀っぽい知的対戦ゲームというよりは、自分の選択が結果にどんな影響を与えたかを観測しているに過ぎない。

どんな駒が購入画面に出るか、駒をどんなタイミングで強化できるか等、麻雀よりも運ゲー要素は強いと思う。

ピックが終わってしまえば、戦闘に寄与できるのは事前の配置のみであり

その配置すらも後衛のメインDPSが何故か初手で袋叩きにされたりするし。

しかしながら、ざっくりと言えば「8人中4位以内なら負けではない」くらいのふわっとした目標設定が良い。

麻雀でも平均順位2.3以下なら御の字と言われるほど、長期スパンで成績を見ることが多い。

運の要素はありつつも、不運をどこまで減らせるか、実力に換えていくかが面白いところだ。

8人で行うバトロワ系ゲームと紹介されることもあるが、この点に関しては方向性がまるで違う。

PUBGに代表されるバトロワFPSは「100人中1位を目指す」という、ハナっから無理難題を設定していることに、プレイスタイルの自由度や駆け引きの妙が生まれる。

つまり「(1位という)結果以外に価値は無い」としながらも、その過程がゲームの価値を生んでいるが

オートチェスは「(ピックという)過程を楽しむゲーム」でありながら、4位以内という結果こそ最大の目的なのである。

まぁどっちもプレイスタイルによってどこに価値を見出すかは自由なんだけどさ・・・。

一人でも勿論できるし、複数人でPTを組んでも嫌味なく対戦できるのがまた良い。

ゴースティングにほぼ意味がないし、チーミングもほぼ意味がないし、負けても全然悔しくない。

というわけでみんな暇な時は「PLAY DOTA AUTO CHESS」のボタンを押そう。オススメの構成も下に書いておくね。

続きを読む

10分で分かるAPEX所感

・3人チーム固定のバトルロワイヤル系ゲーム 野良でも強制的に3人チームでマッチされる

・1マッチに20チームで計60人でプレイ、試合時間はMAX30分程度

・プレイヤーは特殊アビリティを持つキャラクターをピック(重複不可)

・死亡時はダウンし、蘇生を受ける前に一定ダメージを受けるか時間切れで完全に死亡する

・ただし味方が死体をルートして特定の場所まで持っていくと、数秒後にリスポーンが可能

 

最初に「タイタンを呼べないタイタンフォール」「壁すら走れない」みたいなことを聞いていたので、タイタンフォールの内部で実装された新ゲームモードだと思っていたら

開発が同じなだけで(世界設定は共通なものの)完全に別のゲームになっていた。

タイタンフォールのほうはまったくやり込んでいないので、もしかしたら歩兵用の銃器が共通なのかもしれないけど

基本的には一般的な近未来的FPSに出てくるごく普通の銃器ばかりで、とくに混乱はない。ないと信じたい。

 

いいなーと思ったところ

・ダウンから完全に死亡しても、リスポーンできるチャンスが残されている。

・キャラクターにパッシブ、アクティブ、ULTの3種スキルが用意されており、ハマると気持ち良いし、チーム内でああだこうだ戦術を練れる。タク練りの翁。

・タンク枠やヒーラー枠はあるが、いなくても全く問題ないので自由にキャラを選べる。

・武器とMODのラインナップが多すぎず、武器性能を把握しやすい。

・上位アイテムは拾うだけで自動で入れ替わる。バッグ容量は少ないのにストレスを感じにくい。

・敵の位置、移動したい場所、アイテム関連など、VCフリーで細かい指示が出せる秀逸なUI。

・基本無料で、課金要素はキャラの先行アンロックやスキンのみ。

・60人いればシャキるので、今のところ平日昼間でもストレスなくマッチングする。Pingも問題なく、サーバーやマッチ相手は全部アジア。

 

これはどうかなーと思ったところ

・野良で死亡した場合、赤の他人の蘇生を期待して待ち続けるかどうかの判断が微妙。

・試合開始直後や、死亡後のマッチ抜けに対する補充は一切ないので、立て直し可能なルールが逆に不利になる。(確定で3vs2の撃ち合いになってしまう。何かペナルティ欲しい)

・とにかく敵が硬い。キルスピードに極端な差ができやすく、敵だけ無敵チートでこちらは紙装甲なのではという錯覚に陥りやすい。(逆も然りのはずなのだが、負けた時だけ理不尽に感じる。ダメージ表記があるのも影響大)

・BO4のブラックアウトにマップデザインが近く、全体のフィールドは狭くランドマークの距離が近い。(新マップの追加は早そうだけど)

・武器の選択肢があまりない。敵の硬さも相まって、ARとSMGは初期のマガジンキャパが絶望的に足りない。どの武器もほぼMOD必須。

・そのくせMODがちょっと癖のあるシステム。MODにアイテムランクはいらなかった気がする。

・最終盤の残り3チームとかになっても、ほぼ間違いなく相手はフルメンバー。PUBGなら苦労して4人で生き残ることに絶大なアドバンテージがあったが、APEXは良くも悪くも立て直しやすく、しっかり3vs3vs3になってしまう。

 

単純な撃ち合いに終始しがちな対人FPSは、タイトルが増えるごとに過疎るまでの時間が加速度的に短くなっていく流れを未だ断ち切れていないが

バトルロワイヤル系は寿命を延ばすための試みが新タイトルごとに増えていく印象で、フォートナイトはちょっと・・・と思っていた層を確実に取り込めると感じた。

APEXは特殊スキルを持ったキャラという売りをどう最大公約数的に満足させていくかが課題だと思うが

現状で実装されているバランスでは、良くも悪くも強すぎず弱すぎず、地形やタイミング、連携のほうがキャラ性能より大事だというイメージ。

隣の芝は青い状態で、相手が使うと非常に嫌らしいが、自分でやると使いどころに悩まされるバランスに仕上がっているのではなかろうか。

 

さいごに

・基本無料でこれは破格。全体的にブラックアウトに近いけど、ゴリゴリにAIM至上主義でもない。オーバーウォッチ風の、今どきのカジュアルバトロワって感じ。

・個人的にタイタンフォールのバトロワ化というより、Dirty Bombのバトロワ化と言ったほうがしっくりきた。

・MOBA的な要素とか、オブジェクトがあってもよかったのかなーと思うけど、オバッチ臭が増すのでやっぱりどうでもいいです。